感染症予防に関する取り組みとお知らせ
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産地だより 2020年4月

ながさき南部生産組合

2020年4月
長崎県南島原市 ながさき南部生産組合(玉ねぎ)
代表生産者 永友 誠さん

今回の産地だよりは、長崎県南島原市で多くの品目を栽培している協力農家さんのながさき南部生産組合さんの中で、玉ねぎを生産していただいている永友誠さんをレポートします。

南島原の名物?とは

今回の取材先の産地が位置する場所は、島原半島です。雲仙天草国立公園に指定されている島原半島は、雲仙普賢岳を中心に起伏に富んだ丘陵地帯が広がっており、眼下に有明海や天草の島々を望む風光明媚な地です。また、周囲を山に囲まれ、明るい太陽、温暖な気候、肥沃な大地と自然条件にも大変恵まれています。

島原の夜明け

島原の夜明け

今回おじゃまする南島原へは、熊本港から島原港にフェリーでわたります。そこから車で約40分、南島原市のながさき南部さんの組合事務所はあります。
事務所へ向け、南島原市役所を通り過ぎようとしたところ、何やら大きな人形が国道に向かって座っているではないですか。「何だあれ?」車内に現地の方はあおらず、そこではわからずじまい。通りすぎる市役所の看板には「そうめんとみそ五郎のふるさと」書いてあったので、多分あの人形が「みそ五郎」なのでしょうか?
そんなモヤモヤ感を残しながら、事務所に到着。迎えてくださった事務局の荒木さんに早速そのことを聞いてみました。「ああ・・、あれですか。よく、『あれ何?』って聞かれます。」
荒木さんが説明してくださったこととネットで調べた内容によると、味噌五郎とは、昔、高岩山(近隣では一番高い山)に住んでいたとされるとてつもない大男のことだそうです。人がよく、力持ちで誰からも好かれ、畑仕事や山を切り開いたりして、また村人が困ったときにはその大きさと力で助けてくれたという言い伝えがあるようです。村人からお礼に大好きな味噌を分けて貰っていたころから「みそ五郎」と言われていたようです。朝起きて雲仙岳に腰を下ろし、有明海で顔を洗い、高岩山の八間石というところに足を乗せて、天草の山々や有明海や八代の海を眺めて楽しんだとされていますからかなりの大男です。
地元では「みそ五郎まつり」というものもあり、結構盛り上がってるようです。
世界どころか、日本にもまだまだ知らないことや言い伝え、風習があるものだと、改めて感じ入った次第です。

南島原市役所の看板に「そうめんとみそ五郎のふる里」の文字

南島原市役所の看板に「そうめんとみそ五郎のふる里」の文字

市役所前の「みそ五郎」しかも赤ふん

市役所前の「みそ五郎」しかも赤ふん

市役所の看板にあったもうひとつの「そうめん」。取材中にお昼でいただこうとしたのですが、お目当てのお店が残念ながらお休みで、次回の取材にまた。ということで・・。地元のそうめん業界の皆さん、大変ごめんなさい。代わりに、皿うどんを食べさせもらいました。先ほどの荒木さん、ソースをダバダバかけて・・。「こっちではこれが当たり前」といことで、これもまた「みそ五郎」に続く驚き、発見でした。

ソースをかける荒木さん

ソースをかける荒木さん

ながさき南部生産組合事務所にてお話を伺う

ながさき南部生産組合の看板

ながさき南部生産組合の看板

ながさき南部生産組合に着きました

ながさき南部生産組合に着きました

早速、事務所にて、さきほどの荒木さんからながさき南部生産組合のお話を伺いました。「ながさき南部生産組合は、1975年に創立以来、全国に先駆けてほとんどが特別栽培の基準以上の栽培法で生産しています。今では安全、安心の風潮は当たり前ですが、設立当初から長年の研究と試行錯誤を経て、安全安心、安定した生産へとつなげています。各品目の生産部会で使用資材を決めそれぞれに合った農法で生産しています。食べ物である以上おいしさにこだわり、また環境にもよい影響を与える農法であるということから、モスさんをはじめ、各地域の生協さんなど長い間出荷させていただいているお客さまがとても多いんです。」
ながさき南部生産組合といえば、「この世界?」の誰もが知るパイオニア生産者団体のひとつです。モスも野菜の取組みの早い時期から、大変お世話になっている生産者の方たちです。

永友誠さんと玉ねぎの圃場に

永友誠さん

永友誠さん

そんなお話をしていると、今回の取材先のたまねぎ生産者の永友誠さんが事務所に到着。ご挨拶をさせていただいた後、早速に玉ねぎの圃場に車で連れて行ってくださることになりました。
「結構せまいところを行きますよ。」・・そのとおり、どんどん道が狭くなり、自分だったら対向車がきたらどうしようもない感じです。両側は石垣もあり、カーブもきつくなってきて、最後は車を切り返して目的の圃場に到着。「ここら辺では、なかなか一定面積の一区画というのがなく、借りる土地も競争なんですよ。こんな狭い道を行くところまでくればそれも少ないのでね。」
栽培する前の段階で土地を借りることからご苦労がある現実を目の当たりにし、また「体感」もさせていただきました。

狭い道の先に畑が

狭い道の先に畑が

玉ねぎへのこだわり

畑で現在の状況を伺いました。
「今まで高温が続いて雨が降り、そして低温。こうした時は病気が出るんです。その逆でも同じです。でもこうしたことは毎年あって、人間でいえば毎年の「風邪」のようなもの。でも最近は例年と違って、5月~6月に出る「アザミウマ」がこの時期(お伺いしたのは2月末)に出ているのは今まで聞いたことがないですね。ほら、食害が出て葉が白っぽくなり広がってるでしょ。」
ここ10年くらいと比べると、昨年は2℃らい、今年は2.5℃くらい高い感じがするそうです。そうしたことから、20年やってきた有機栽培の畑をこうした病害の蔓延で全滅しそうだったので断念した経緯もあるそうです。こだわってきた有機栽培をやめるか、玉ねぎ栽培自体をやめるのかまで考えつめたこともあり、結局は。地域慣行栽培の5割減以上とした特別栽培の基準で栽培することになったとのこと。
「ここは海沿いで海抜30メートル少しあるでしょうかね。3月終盤から出荷していく早生品種が中心。高いところでは300メートルのところもあって、そこは中晩生で6月初めごろの収穫になるでしょうか。生えてきてしまう雑草は手で抜くんです。指の爪が剥がれそうになりますよ。」
手で抜く??
「ここの畑(10アール=約300坪)だけじゃなく、全部で160万本は植えてあるから結構な量ですよね。」(笑)

玉ねぎ畑のうしろは山

玉ねぎ畑のうしろは山

玉ねぎ畑の前は海

玉ねぎ畑の前は海

病気にかかった玉ねぎ

病気にかかった玉ねぎ

草をぬいてみる永友さん

草をぬいてみる永友さん

これからの将来は。

こだわりぬいてきた永友さんに農業をここまでやってきたのはなぜか聞いてみたくなり、質問してみました。
「農業はまったくやるつもりはなかったんですよ。小さいころから父親が造園業をやっている姿を見ていたんですけどそんな父親が腰を痛めてしまい、自分も造園の仕事をしていました。
やがて機会があって、組合のメンバーと知り合い、野菜についても安全安心な方向があるんだということにはじめて気づかされたんです。それが最初のきっかけだと思いますね。
そこから農業を始めることになったんですが、何より面白かったのは、お客さんと直接話す機会があったことですね。なにしろ、そうしたことは今まで経験してきたことがなかったから。」
50頭近くの牛も飼っていたそうですが、自分の時間などほとんどなくなり、現在、造園の仕事は弟さんに譲っていて、ここ10年以上は、畑の農業専門になっているそうです。

永友さんのお話を聞く

永友さんのお話を聞く

現在は玉ねぎ、かぼちゃ、ブロッコリー、白菜、コメ、全部で8町(約24,000坪)くらい栽培していて、「玉ねぎ部会長」も11年務められた永友さん。実は玉ねぎは絶対につくらないと思っていたそうです。
「1本ずつ手植えでしょ。まさかやるとは思っていなかったですね。当初はじゃがいもは連作障害がないということで有機栽培を始めたんですよ。ところが2年目から思うように出来なくなった。」
そこで始めたのが有機玉ねぎ。反収(1反=約300坪あたりの収穫量)がよかったのが理由とのこと。
「でも、やり始めるとこれがおもしろい。生育の悪い部分があると、自分の中でいいイメージの畑を想像していくんですよ。いろいろに工夫してうまくいったそのときに『やったー』と心から思う、自分で点数もつけてみる、これが楽しくて。」
「でも、大事なことは毎日の畑の観察すること。毎日、畑の『表情』が違うんです。広い畑の1本1本の状況を見切れるかどうかが農家の腕ですね、同じ圃場に3日いかないときはないしね。防除のタイミングも早く正確にはかれる。3日遅れると遅くなる。農薬は、発生してからの『治療薬』でなく、変化を感じて『予防薬』として最小限に抑えることが肝心だと思いますよ。」
水まきしながらも畑のすみずみを見るのだそうです。「ドローンだと全体の様子はわかるけど、個々の1本1本は見えないですしね。じーっと見ていると、くぼみ、色合い、葉の立ち具合とかが違うんです。」
自分のお子さんには「畑をそんなにずっと見てて何が楽しいの?」とよく言われるそうです。

玉ねぎをむいて生育をみる永友さん

玉ねぎをむいて生育をみる永友さん

息子さんは就農7年目。ご自身と同じく高校時代はラグビーに熱中。その後農業への道を父親として導いて?いったそうです。
筆者は、ながさき南部生産組合の若手(次の世代)がしっかりと育っていることが他の生産者集団の中で、特にすごいなといつも思っていたので、その秘訣をお伺いしました。
「ながさき南部生産組合の若いメンバーはいうことない!ですね。特に「玉ねぎ部会」の若手は団結力があるし、35歳くらいの若者が十数人ほどいる。よく若い人間に農業は継がせたくないという話がありますけど、しっかりとした収入がなければ引き継ぐ気にもなれないですよね。ここの場所は、地理的に物流などの条件も決してよくない。でも。まじめな生産者がいいものを作ればお客さん(発注量)が必ず増えてくる。活気が出てきて若い人もここで働きたいと思い、そうした同世代が自然につながっていくはずです。」
お話をきけば聞くほど永友さんや皆さんの「熱」のあるお話にうなずくばかりですが、そうした永友さんも休むことを大切にしているとのこと。一段落した7月はきっちり休み、奥さまと旅行に行くと決めているのだそうです。いまどきの「働き方改革」の先を行っている感じがします。
永友さんのお話の全体を聞いて、どんな仕事にも当てはまる、仕事の基本みたいなものを改めて教わったような気がします。

ながさき南部生産組合の集荷場前で

ながさき南部生産組合の集荷場前で

永友さんからのメッセージ

永友誠さんに、モスバーガーのお客さまに向けて一言いただきました。
食べ物はおいしくて当たりまえ。日々おいしくなるように努力しています。
食べてもらうということは、認めてもらうということだと私は思っています。
野菜掲示板に自分の名前が出ていると、写メを送ってくれる友人がいて、「すごいだろ!」といつも胸を張って言っています。
これからも私たちのおいしい野菜をぜひ召し上がってください。

永友さんの玉ねぎをぜひご賞味ください。

畑で同行したみなさんと永友さん

畑で同行したみなさんと永友さん

Text by Nakayama