産地だより 2022年7月

栃木県大田原市(おおたわらし) 二十一那須北園芸(トマト)

2022年7月
栃木県大田原市(おおたわらし) 二十一那須北園芸(トマト)
渡辺 亮太さん

今回の産地だよりは、新入社員研修の産地見学で二十一那須北園芸さんに伺った時の様子をレポートします。

二十一那須北園芸とモスとの関係

二十一那須北園芸とモスとの付き合いは、遡ること25年前になります。当時、モスバーガーで使用していた野菜は、各店舗で調達を行い、近隣の八百屋、スーパーなどから野菜を購入し使用していました。その後、1997年において、指定の協力農家から仕入れた野菜のみを使うように変更しましたが、その時から二十一那須北園芸との取り組みが始まりました。

栽培のこだわり

今回は、新入社員研修のため、二十一那須北園芸の亮太さんに、トマトの作業内容や栽培のこだわり、選果場についてご説明をいただきました。亮太さんは二十一那須北園芸の3代目で、お祖父さんの代から数えるとトマト栽培は50年以上も続けられております。では、野菜作りのこだわりを伺ってみましょう。
こだわりの一つに苗づくりがありました。二十一那須北園芸では、種から苗を作り、違う品種同士を合わせる、接ぎ木という技術を用い、苗を作っているとのことです。市販の苗ではなく、苗を作る理由を伺うと、市販の苗は、購入の時に個体差が出てしまい、結果として、収量に差が出てしまうとのこと。自身で満足した苗を作り、定植することで、丈夫な苗でおいしいトマトを安定的に作ることができるとのことです。
その他に、たい肥作りにもこだわりが見られました。もみ殻とたい肥を混ぜ合わせ、自家製の完熟たい肥を作られていました。完熟たい肥を使用することで、トマトに栄養がじっくりと吸収され、おいしいトマトができるようです。
また、最後の収穫が終わったハウスでは、土壌を1か月ほど、水を溜めて張るとのこと。土壌を湛水にすることで、土壌の余分な肥料分を流し出す作業を行っているとのことです。この作業を行うことで、毎年同じ状態の土で栽培をスタートし、連作障害を防ぐことができると教えていただきました。
たくさんのこだわりを伺うことができ、おいしいトマト作りの作業の大変さを知ることができ、亮太さんのトマト作りの熱い情熱を感じました。

1.ハウス内の様子

1.ハウス内の様子

2.選果場にて選果基準を説明

2.選果場にて選果基準を説明

新入社員研修

新入社員の産地見学では、ハウス内にてトマトの定植苗を見学、こだわりや苦労したことなど、普段、聞くことができない貴重なお話を伺うことができました。また、選果場では、モスバーガーに出荷するトマトの選果基準を説明いただきました。モスで使用するトマトの基準の厳しさを知るとともに、野菜を大切に使いたい!という感想を多くの社員から聞くことができました。
産地見学の後は、二十一那須北園芸が運営している市内の「あさか直売所」にてこだわりのトマトや様々な野菜・フルーツなどを購入し、産地での研修を終了しました。

*21那須北園芸のトマトは、4月中旬から7月下旬まで、東北、関東甲信越エリア、静岡県のモスバーガーに出荷されます。

Text by Akagawa