群馬県昭和村 野菜くらぶ群馬(キャベツ) 代表生産者 阿部 順一さん

群馬県昭和村 野菜くらぶ群馬(キャベツ) 代表生産者 阿部 順一さん

群馬県昭和村は群馬県の北部にある村で、総人口は7,391人と1カ月もいれば大体の方と仲良くなれる村です。昭和村といえば特産物を集めた「5,000人コンニャク大鍋」や野菜、加工品の販売テントが並び大勢の村民で賑わう村です。
コンニャク大鍋はなんと直径3m近い大鍋で、会場中央に設置されコンニャク、大根、サトイモなどを事前に、仕込んだ「コンニャク汁」を投入し2m近い木製しゃもじでかき混ぜます。
そんな特産物に恵まれた昭和村のキャベツを栽培する「野菜くらぶ群馬」を今月はレポートします。

阿部さんと野菜くらぶとの出会い

以前の阿部さんは野菜くらぶに属さず個人で農業を営んでいました。なぜその阿部さんが野菜くらぶに属してキャベツ生産者になったのには大きな理由があります。
それは、今まで自分が作った野菜がすべて市場出荷であり、どんなお客さまがどんな風に自分の野菜を評価しているのか疑問に思い不安な毎日でした。
そこで、モスバーガーのお店に「顔の見える野菜」として野菜を供給している野菜くらぶに属し、自分の作った野菜を誰がどのように評価しているのかがわかることが大きな理由であり、大きな励みに繋がると熱く話してくれました!!

野菜くらぶ群馬の看板

野菜くらぶ群馬の事務所

阿部さんのキャベツ畑

阿部さんの畑がある群馬県昭和村は子持山、谷川岳、武尊山(ほたかやま)、赤城山に囲まれた大自然豊かな畑です。
武尊山は標高2,158mの成層火山で日本百名山に選ばれました。
休日の上毛高原駅は登山客で賑わいます。
ちなみに北アルプスの穂高岳と区別するために、上州武尊山(じょうしゅうほたかやま)とも呼ばれています。

武尊山(ほたかやま)

阿部さんの畑

阿部さんのこだわりその1

阿部さんのこだわりその1は何と言っても「特別栽培農産物」です。農業用語で特別栽培農産物とは県の慣行基準に対して、農薬、化学肥料を50%以上減らすことです。
ちなみに群馬県の慣行基準は農薬26回、化学肥料25Kgです。
阿部さんは農薬、化学肥料、除草剤に頼らない、安心で安全な野菜作りがこだわりであり、信念であると話していました。その為、手間はかかりますが畑に生えた雑草処理は、自らの手で処理します。雑草処理は除草剤を使用すれば楽なのですが、安心で安全で美味しいキャベツを育てるには避けて通れない道なのです。
そのこだわり、信念がモスバーガーのキャベツ栽培に生かされているのです。

キャベツ

雑草を処理する阿部さん

阿部さんのこだわりその2

その1でふれた、除草剤を使用せずにどうしたら雑草処理できるのか?自らの手で処理する方法もありますが、それ以外に阿部さんのノウハウがあります。
それは「中耕栽培」(ちゅうこうさいばい)です。
「中耕栽培」とは、土を耕し、畝を作り雑草を土の中に埋めることにより成長を抑制します。
雑草の成長を抑制することにより十分な栄養素がキャベツにいきわたります。
また、キャベツが生長するにつれて雑草に日があたらなくなり雑草の成長を抑制し、伸び伸びとキャベツが生長するのです。
阿部さんのこだわり、信念がキャベツ作りの経験に生かされています。

キャベツを見つめる阿部さん

畝に育ったキャベツ

阿部さんのこだわりその3

収穫したキャベツは12時間から24時間4℃の温度で冷蔵保管します。
時間をかけて冷蔵保管するのには大きな理由があります。
それはキャベツの表面だけでなく芯まで4℃にすることで鮮度を維持し、採れたてのキャベツの美味しさをモスバーガーのお店に届けたいからです。 「冷蔵保管後、直ぐにキャベツを出荷します。だからこそ採れたての美味しいキャベツをモスバーガーのお店、お客さまにお届けすることができるのです。」と阿部さんは熱く語ります。
モスバーガーのお店にキャベツをお届けして14年、それが阿部さんの誇りであり、キャベツ一筋の集大成でもあります。

保管庫

保管庫にある阿部さんのキャベツ

美味しいキャベツは二人三脚

美味しいキャベツには育てる阿部さんと、キャベツの生育状況を毎日見守る野菜くらぶ事務局の武田さんの存在が大きいです。
モスバーガーのお店で夏から冬のキャベツ導入にあたり、武田さんは毎週日曜日に阿部さんから栽培記録(農薬、化学肥料使用数)、来週の収穫量を紙面にて提出してもらい確認しています。
だからこそ阿部さんは安心して自分が育てたキャベツをモスバーガーのお店とお客さまにお届けすることができるのです。

阿部さんと野菜くらぶ事務局の武田さん

阿部さんからのメッセージ

阿部さんにお客さまに向けて一言頂きました。
モスバーガーのお店に安心で、安全で、美味しいキャベツをお届けすることが励みです。
初めてモスバーガーで食べたハンバーガーがモスチーズで大好きになりましたが、今では自分が育てたキャベツを使用したロースカツ、海老カツがお気に入りです。
こどものお土産として、自分が育てたキャベツを使用したロースカツ、海老カツを毎回買って帰ると「またぁ~」と怒られてしまいます。
そんなキャベツ一筋の阿部さんは群馬県昭和村で今が旬のキャベツを育てています。
阿部さんの優しさと愛情たっぷりのキャベツをモスバーガーのお店でご賞味ください!!

阿部さん

Text by Osako