産地だより 2016年4月

2016年4月
HATAKEミーティングin沖縄

沖縄県豊見城市
JAおきなわ豊見城支店トマト共選部会
金城 俊夫さん ほか
沖縄県南城市 沖縄ファーム
大城 茂博さん

今回の産地だよりは、沖縄を中心とした協力農家約60名と社長の櫻田が沖縄に集まり、畑の視察から意見交換会と丸1日に渡って熱く交流をした、「HATAKEミーティングin沖縄」の様子を報告します。

沖縄ファームの事務所に到着

沖縄ファームの事務所に到着

社長の櫻田(左)と沖縄ファーム代表の大城 茂博さん(右)

社長の櫻田(左)と沖縄ファーム代表の大城 茂博さん(右)

第1部 レタス農場の視察からスタート

小雨降る3月上旬のある日、今回で第6回となる、モスバーガーHATAKEミーティング沖縄大会開催の為、社長の櫻田が沖縄の地に降り立ちました。まずは、第1部の農場視察からスタートです。
沖縄ファームは、モスが野菜にこだわり始めた1997年から、沖縄県内のモスバーガーにレタス、キャベツなどを供給いただいている信頼のおける協力産地です。長年にわたる貢献から、モスからの感謝状も贈られている産地です。

優秀な協力産地に贈られる感謝の楯

優秀な協力産地に贈られる感謝の楯

レタスの作柄状況を説明

レタスの作柄状況を説明

「この時期は、苗を植えてから60日後半から70日くらいで収穫が出来るのですが、今年は沖縄でも雪が降ったくらい寒くて、成長が止まっているんですよ。雪は40年ぶりで、3.6度まで温度が下がったんですよ。」と大城さん。
見たところ、小玉で少し生育が悪そうなレタスに仕上がっている模様でした。
早速、社長の櫻田がレタスの味を確認。「気温が高いから少し巻具合が緩い感じですね。レタスの味は甘みがあって悪くないですよ。」と社長からも評価を受けました。

JAおきなわ豊見城支店トマト共選部会に移動

続いて、こちらも1997年以来、モスの沖縄、関東地区のお店にトマトを継続して供給していただいている協力産地、JAおきなわ豊見城支店トマト共選部会の、金城 俊夫さんのトマトハウスに移動。ハウスの前では、雨の中、部会長の當銘 博さんはじめ、トマト部会幹部の皆さん、JA職員の皆さんが待ってくれていました。有難うございます!
ご当地で作られたトマトは、「ちゅらトマト」(沖縄の方言で、ちゅら=美しい、きれいの意味)というブランド名で、沖縄県内を中心に全国に出荷をされています。
生産者の金城 俊夫さんとJAの具志堅さんに、トマトの畑を案内していただきました。
「このトマトは、9月後半に苗を植えました。豊見城ではトマトの品種の7割は『りんか409』という品種を採用しています。また誘引方法としては、Uターン栽培という方式を取っています。」と具志堅さんより詳しい説明をいただきました。

金城 俊夫さんのトマトハウスに到着

金城 俊夫さんのトマトハウスに到着

美味しそうなトマトが獲れています

美味しそうなトマトが獲れています

寒さでトマトの葉が焼ける?

トマト部会の中でも栽培技術が高く皆さんからの信頼が厚い、金城 俊夫さんにトマト栽培について伺うと…、「いやいや…、何年トマトを作ってもまだまだ毎年1年生ですよ。今年は前半の生育が悪くてダメかなと思ったんですが、何とか持ち直してきました。」
と金城さん。何か栽培方法に秘密があったのでしょうか?
「微量要素を中心とした肥料を与えるように変えたんですよ。鉄、マグネシウム、カリウムなどですね。樹の状態がとてもよくなりました。また、土壌の病気が蔓延して栽培を苦労していましたが、去年より畑の太陽熱消毒を導入してから良くなってきましたね。」と金城さんは言います。
社長の櫻田より、「沖縄の土は粘土質が強いようですが、一番、土壌で何を苦労されますか?」との質問が。
「やはりねー。肥料をどう入れるかに悩みますね。微量要素を中心に肥料は少なめにしたら今年はとても調子が良くなったですね。」と金城さん。
また社長の櫻田より、「温度管理で苦労するところは?」
金城さん「ハウスの開け閉めには気を遣いますね。今年は、沖縄でも寒さが厳しくて、『寒焼け』の症状が葉に見られました。でも、微量要素を多用するようになって、葉カビ病などの症状も軽減できるようになったと思います。」
…などと、畑では活発な意見交換が見受けられました。

今年の寒さで「寒焼け」してしまったトマトの葉

今年の寒さで「寒焼け」してしまったトマトの葉

JA営農指導カーに乗る、職員の具志堅さん

JA営農指導カーに乗る、職員の具志堅さん

第2部 HATAKEミーティングスタート

続いて、会場をJA豊見城の「とみえーる」に移し、社長の櫻田と生産者による講演、意見交換会となる第2部がスタートしました。

社長櫻田の講演では、
「人間貢献、社会貢献がモスの経営理念。」
「モスの考え方は、理念>戦略>戦術である。はじめに心ありきの経営である。」
「どんな些細なことであっても、今できることをコツコツ続ける。これが重要である。」
「モスは医食同源の精神を大事にしている。」
「ブランドとは、企業の生き様のようなもの。そこに、感動、感激、好感、支持、応援という市場からの評価があって、初めてブランド価値があると言える。モスのブランドは、スタッフの生き様そのものだと思う。」
など、協力農家の皆さんにとっても、日頃の仕事に生かせるであろうキーワードが沢山あり、皆さん真剣な眼差しで聞き入っていました。

その後は、協力農家の皆さんから社長への逆質問。
「豊見城産のトマトが他の協力産地のトマトと比べて、味の評価はいかがですか。」
「トマトの病気に強い品種を栽培していますが、モスとしての評価はいかがですか。」
「豊見城産トマトに、今後、期待されることや要望はありますか。」
「海外への今後の店舗展開について、教えてください。」
など、活発な意見交換がなされました。

HATAKEミーティングがスタート

HATAKEミーティングがスタート

産地とモスとの信頼関係が強まりました

産地とモスとの信頼関係が強まりました

国産野菜を海外へ輸出?

社長の櫻田からは、アジアに広がるモスバーガーチェーンでの課題に、野菜の品質向上を挙げています。「日本の農産物の品質は、間違いなく世界一だと思う。モスの協力農家の皆さんには、台湾、韓国などの海外モスの野菜品質を皆さんのお力をお借りして何とか上げたいと考えています。現地農場なのか、輸出なのか、技術移転なのか、様々な方法があると思います。」とメッセージを送りました。
これには、JA豊見城のトマト部会からも、「将来的に、沖縄から台湾のモスバーガーへトマトを輸出できないか?」など、熱い議論が展開していました。

豊見城トマト部会が誇る商品群

豊見城トマト部会が誇る商品群

豊見城産トマトのイメージキャラクターの「トマジロー」

豊見城産トマトのイメージキャラクターの「トマジロー」

最後はみんなでカチャーシー!

農場視察、講演、意見交換会と、徹底的に語り合い交流した、沖縄ファーム、JA豊見城トマト共選部会の生産者の皆さん。そしてモスの社員、地元沖縄の店舗オーナー。最後は心を一つに「カチャーシー」を踊って盛り上がりました。
よし!もっと美味しいレタス、トマトを作るぞ!もっと美味しくて感動する商品をお客さまにお届けするぞ!とみんなで語り合いながら、沖縄の夜は更けていきました。

最後はみんなでカチャーシー

最後はみんなでカチャーシー

Text by Sato